競馬は、日本で最も人気のあるギャンブルと言われています。年間3兆円もの市場があると言われていて、90年代は最高で4兆円もの売り上げがあったと言われています。

昔よりは多少市場規模は小さくなりましたが、それでも年間で3兆円前後という事は極めて大きな市場といえます。

ギャンブルはどんなジャンルのものでも一定の手数料を支払う必要があります。競馬も例外ではなく、 馬券購入時にJRAに対して2割以上の手数料を自動的に引かれている状態であるのです。

普段馬券を購入するときは控除率という概念はあまり考えないで買っていると思うのですが、この控除率を理解することはとても大切な事だと思います。

JRAが馬券の売上げから2割から3割近くの手数料を引いた残りの余ったお金を、的中した購入者に分配しているのが日本の競馬システムなのです。

馬券の種類によって控除率が違う

現在では様々な馬券の種類が発売されていますが、その馬券の種類によって控除率、つまり手数料が違います。下記に馬券ごとの払戻率を記します。

100から下記の払戻率を引いた数字が控除率になります。

  • 単勝 80%
  • 複勝 80%
  • 枠連 77.5%
  • ワイド 77.5%
  • 馬連 77.5%
  • 馬単 75%
  • 三連複 75%
  • 三連単 72.5%
  • WIN5 70%

1番控除率が低いのは、単勝と複勝馬券の20%です。いちばん控除率が高いのがWIN5の30%に設定されています。つまり、難しい馬券であればあるほど高い控除率が設定されているということです。

控除率が高いという事は還元率が低いということなので、どちらがお得な馬券かと言うと控除率が低い単勝や複勝馬券がお得ということになります。

単勝や複勝馬券が1番儲かるのか?

先ほど単勝や複勝が控除率が低いのでお得な馬券と表現しましたが、それは儲かる馬券という意味ではありません。

長期的な回収率が100%を超えている人の多くは、難しい馬券、つまり3連複や3連単を購入している人達なのです。

もちろんや単勝や複勝馬券で回収率が100%を超えている人達もいます。

しかし、一度の的中で高配当が期待できる三連複や三連単は、馬券の組み合わせによって、ある特定の組み合わせがあまり買われていない状態になると、実際の的中確率よりもオッズが高倍率になる現象が起きるのです。

単勝などでは、出走頭数全ての馬券がそれなりに買われます。多くても出走頭数分である18種類にしかならないからです。

その中で人気がある馬は当然オッズが高騰(低倍率になる)しますが、人気がそれほど無い馬との馬券が買われている割合の差が三連複や三連単のそれよりも少ないのです。

三連複馬券は18頭立てだと全部で856種類、三連単は4,896種類にもなるので、単勝馬券よりもはるかにオッズの差が極端になるのです。この差というがいわゆるオッズの歪みと言われているものです。

競馬で良い成績を収めている達人たちは、このようなオッズの歪みを狙って馬券を購入している人が多いのです。

たとえば単勝オッズが5倍の馬がいたとします。この倍率は5回に1回勝利できるという事をオッズで表現されています。つまり確率は20%という事になります。

次に倍率が1000倍のオッズの三連単馬券を購入したとします。これは1000回に1回しか当たらないと言う事をオッズで表現しているものです。確率は0.1%になります。

そしてこの2種類の馬券を比較すれば、的中率の差は200倍です。しかし、実際は単勝オッズ5倍の馬は、1000倍の三連単馬券よりも買われている金額が多くなっているので、オッズが変動して5倍になっているだけで、本当の的中率自体に200倍もの差が無いはずなのです。

なぜなら競馬は変動オッズ制なので、その馬券が買われれば買われるほどオッズは低倍率になります。

もしこの単勝馬券と三連単馬券が同じ金額だけ買われたとしたら、オッズの差は200倍よりもずっと縮まるはずです。

しかし実際のオッズはそれほど買われていない三連単馬券と200倍の差になっている。これがオッズの歪みが存在するという理屈だと思います。

つまり、控除率が1番低い単勝馬券や複勝馬券を買うのが1番儲かると言うわけではなく、このオッズの歪みを狙う事ができる人が競馬で勝っている人達の特徴だと思います。

しかし、競馬に慣れるまでは三連複や三連単はやめたほうがいいと思います。買い目点数が多くなってしまうので、効率の良い馬券の買い方が自分の中で確立されるまでは、単勝や複勝、ワイド等でも利益を出すことは十分可能だと思います。

全部のレースの馬券を買うのはあまりオススメしません

午前中から夕方まで、すべてのレースの馬券を買っている人がいますが私はあまりお勧めできません。

馬券を購入すること自体、その時点で2割以上の手数料がとられているのでスタート地点で購入者は損をしている状態になります。

毎回的中させることができればいいのですが、そんな人は世の中にいないので、できれば自信のあるレースだけ参戦する方が良いと思います。

私の経験上、あまり自信のないレースで馬券を購入したとしてもあまり的中しないです。

参戦するレースを限定すると言う事は、手数料を支払う機会を減らすと同じ意味なので意外に重要なことだと思います。


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