馬連や馬単において、的中率と回収率の2つのバランスを安定させる為の効率的な買い方を解説させていただきます。

馬連や馬単は、1頭を予想する単勝や複勝よりも難易度は高いですが、三連複や三連単よりは遥かに難易度が下がります。

馬連と馬単との違いや、この2種類の馬券はどのような考え方で購入すれば良いかを考えていきましょう。

馬連とは?

馬連馬券とは、1着と2着に入る2頭の馬を予想する馬券です。順位は関係なく、選んだ2頭が共に2着以内にくれば的中になります。

16頭立ての場合の的中率は、0.83%という確率になります。三連系の馬券が登場する以前は最も人気がある馬券でした。

配当に関しても、2頭のうち1頭が人気薄の馬がくればそれなりの払い戻しになります。

馬単とは?

馬単馬券とは、上記の馬連を2つに分割したような馬券で、2着以内にくる2頭を予想するのは馬連と同じですが、馬単は1着と2着の順位も正確に的中させる必要があります。

的中率は16頭立ての場合は0.42%で、馬連の2倍難しい確率になります。

馬連と馬単の比較

馬連と馬単との違いは、上記でも書きましたが着順まで予想するのが馬単、着順は関係なく2着までに入る2頭を当てるのが馬連になります。

そうなると、当然配当は馬単の方が高くなります。的中率も馬単の方が馬連より2倍難しいので、配当も2倍前後になるのが通常です。

この2種類の馬券を使い分けるときはどんな時?

「馬連と馬単の馬券購入を考える時、何を目安に使い分ければ良いか?」と質問される事があります。

簡潔に答えるとすれば、「馬単のオッズが馬連の2倍以内であれば馬連に金額を増やして購入し、逆に2倍以上であれば馬単をそれぞれ2種類購入すべき」となるでしょう。

例えば軍資金が2千円あったとします。そして①番の馬と②番の馬の馬連(①-②)のオッズが10倍と仮定。

その時の①-②と②-①の馬単がそれぞれ20倍未満であれば、2つの馬単に千円ずつ買うよりも1種類の馬連に2千円購入した方が得になります。

ただし、通常はこのようなケースは少なくて、2種類の馬単のうち1種類の馬券が馬連の2倍以上になるケースが多いです。

なぜかというと、2頭のうち人気薄の馬の方が1着になる馬単の方がオッズが跳ね上がるからです。

つまり、そのレースで人気薄の馬が先着する可能性があると感じたときは馬単を購入した方が良いという事になります。

人気馬が1着ではなく、2着固定にしようと思った時に馬単を購入するようにして下さい。しかし私自身は、馬単を購入する機会はそれほど多くないです。

長期的な回収率を上げるには?

馬連や馬単で長期的な回収率を上げるには、人気馬同士の組み合わせや人気薄同士の組み合わせで買わない事だと思っています。

例えば1番人気と2番人気の組み合わせで購入する時は、高い確率で的中するような錯覚になります。

しかし、実際に1番人気と2番人気両方同時に2着以内に来る確率がどの位あるかを調べてみました。2015年1年間のJRA開催の全3334レース中、わずか477レースしか有りませんでした。確率で表すと14.3%しかないのです。

一番ベストだと思える方法は、人気馬と人気薄の組み合わせで購入するのが長期的な回収率が良いと思います。

馬連と馬単の平均配当も覚えておくべき

先ほど、馬連や馬単を購入する時は人気馬と人気薄の組み合わせが良いと書きました。では実際にどの位のオッズを狙えば一番確率が良いかと疑問が出てくると思います。

2015年の全レースでの馬連の平均配当は5918.0円、馬単の平均配当が11584.2円というデータがあります。

全レースの馬連と馬単の平均配当も意外に高いという印象が持てるのではないでしょうか?

この平均配当データを念頭に置いたうえで、馬券の組み合わせを考えるのもひとつの方法だと思っています。

私であれば、馬連を購入する時に30倍から80倍、馬単の場合は70倍から130倍辺りを意識して馬券の組み合わせを考えています。

条件別の平均配当

馬連の平均配当

さきほど2015年の全レースの平均配当のデータをご紹介しましたが、レース条件別でも多少傾向が違います。下記のデータ画像はレース条件別の馬連の平均配当のデータです。

このデータを見ると、一番配当が低いのが2歳の未勝利戦です。2歳の未勝利戦では本命サイドの決着が比較的多いという事だと思います。

逆に古馬のオープン戦になると、配当が2歳の未勝利戦の倍の配当になっています。古馬のオープン戦になると穴馬が来る事が相対的に多くなる事を覚えておいてほしいです。

レース条件別の馬連の平均配当

馬単の平均配当

次に条件別の馬単の平均配当が下記のデータです。レース条件によって傾向が少し違いますので、これらのデータも覚えておくと良いでしょう。

先ほどの馬連と同じで2歳の未勝利戦が一番堅い配当になり、逆に古馬のオープン戦では人気薄の馬がくる事が多くなります。

レース条件別の馬単の平均配当

馬連の効率の良い買い方は?

皆さんは馬連や馬単の馬券を購入するときには、どのような買い方をしていますか?

通常は軸馬を決めて、相手複数頭に流すいわゆる流し馬券が主流になっています。

もしくは複数頭を選んだボックス買いも人気の買い方になっています。

流し馬券の長所と短所

軸馬を1頭決めてあいて複数頭に流す馬券は、買い目を絞ることが出来るのが長所だと思います。馬券というのは買い目を減らすことが出来れば、1点あたりの買い目により多くの金額を投入することが出来るからです。

逆にこの軸1頭流しの短所は、その軸馬が2着以内に来ないと的中しないので、相手の馬は来たけど軸馬が来なかったり、軸馬が来なくて相手に指名した馬同士で2着以内にくると的中しません。

軸馬が1頭しか以内のが短所といえます。

ボックス買いの長所と短所

馬連のBOX買いも人気の買い方ですが、この買い方の長所は流し馬券と違って軸馬を決めなくても良いのが最大のメリットです。

軸馬を決める買い方だと、その軸馬が来ないとすべての馬券が的中しないのですが、ボックス買いだと指定した複数頭のうち2頭が来れば的中なので的中率自体は流し馬券よりも高くなります。

逆にボックス買いの短所は、買い目点数が増えてしまう事でしょう。例えば4頭ボックスだと6点、5頭ボックスだと10点、6頭ボックスだと15点になります。

私の経験上では、馬連は買い目点数が多くても12点までの買い方をします。買い目点数が多くなると、的中しても投資額より配当金額が下回ることがあるので買い目点数は多すぎても駄目だと思います。

私がお勧めする効率の良い買い方は、馬連や馬単でもフォーメーションで買うのも選択肢に入れてほしいと思っております。具体的な馬連フォーメーションは後述します。

馬単の効率の良い買い方は?

先ほど馬連での馬券の買い方で、ボックス買いと流し馬券のそれぞれの特徴を書きましたが、馬単でも全く同じ事がいえます。

馬単は馬連を2分割したような馬券なので、馬連と同じ様な買い目にしようとすると馬単の表と裏を買う必要があるので、買い目が倍になります。

馬単が的中した時は快感ですが、購入した馬単の逆の着順が来た時に、その裏の買い目を買っていないととてもショッキングです。

そのショックが嫌なので、私個人は馬単はあまり購入しないです。馬連にしてその買い目に多めの金額を買うようにしています。

馬連・馬単のフォーメーション解説

ここでは馬連・馬単の具体的なフォーメーションを解説してみたいと思います。

みなさんも今まではボックス買いか軸馬を1頭決めてその馬を軸にする流し馬券がメインだったと思いますが、今回はボックスと流し馬券の中間的な位置づけのフォーメーションをご紹介します。是非参考にしてほしいです。

馬連フォーメーション:2-6(買い目点数9)

私が馬連フォーメーションでよく使う形です。通常の流し馬券というのは軸馬を1頭にするケースが殆どですが、フォーメーションでは軸馬を複数選ぶことが出来るのがメリットです。

このフォーメーションは軸馬を2頭選び、相手がその軸馬の2頭以外の4頭を選びます。これで買い目は9点になるので、買い目も多すぎずに現実的な買い方だと思います。

下の画像では1番か2番のどちらかが2着以内に来て、相手4頭(軸馬のもう1頭入れると5頭が候補になる)が来れば的中です。

馬単で同じフォーメーションだと、買い目が10点になります。馬単の場合は下の1番と2番のいずれかが1着にならないと的中しません。裏の買い目も買うと買い目は倍の20点になります。

馬連フォーメーション:2-6(買い目点数9)

馬連フォーメーション:3-5(買い目点数9)

次にご紹介するのは、3-5のフォーメーションです。先ほどの2-6フォーメーションと買い目数は同じ9点です。

先ほどより軸馬をもう1頭増やして、そのかわり相手の馬を1頭減らしたフォーメーションです。この形だと、軸馬が的中する確率が高くなります。

しかし、相手候補の馬があまり多くならないのが短所です。これなら買い目点数が10点になってしまいますが、5頭ボックスでも良いのかもしれません。

馬単の場合は買い目点数が12点になり、裏の買い目も買うと24点になります。

馬連フォーメーション:3-5(買い目点数9)

馬連フォーメーション:3-6(買い目点数12)

次にご紹介するのは、軸馬を3頭と相手候補にもう3頭選ぶ3-6のフォーメーションです。

このフォーメーションは買い目が12点と馬連にしては多めの買い目になってしまいます。

的中率が高いフォーメーションですが、本命サイドで決着した場合は配当金が購入金額を下回るトリガミになってしまいます。

馬単だと買い目は15点になり、裏の買い目も買うと30点と買い目が多くなってしまうのが良くないですね。

人気薄の馬を狙う場合は良いフォーメーションですが、軸馬候補の3頭すべてが人気のある馬にするのはこのフォーメーションには合わないと思います。

3頭の軸馬候補のうち、1頭は人気の馬で残りの2頭は人気薄の馬にするのが良いでしょう。

馬連フォーメーション:3-6(買い目点数12)

まとめ

馬連や馬単のフォーメーションをご覧頂いて、みなさんも独自のフォーメーションを考えてみて下さい。

馬連の1頭軸流しだと不安だけど、ボックス買いほど買い目を増やしたくない人にフォーメーションは最適の考え方だと思います。

こちらで買い目点数をシュミレーション出来ますので、お時間がある時にでも実験してみて下さい。

フォーメーションは、三連単や三連複でも有効に活用できるでしょう。下記のページもご覧いただければ、フォーメーションの考え方をより深く理解できるでしょう。


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