ダートの馬場を徹底解説


日本の競馬場では多くのレースでダート馬場が利用されています。重賞レースの多くは芝馬場ですが、ダートでも重賞レースがいくつか開催されています。今回はダートの馬場について解説します。

日本のダートの特徴

JRAの競馬場で、一番最初にダート馬場を導入したのが東京競馬場です。1960年に初めて国内で導入されました。ダートレースは冬の時期や3歳未勝利戦の終盤の頃になると増加傾向になります。

アメリカのダートと日本国内のダートでは砂の質が異なっています。アメリカでは降水量が日本より少ない地域にダートがあるので、泥分が多いのが特徴です。

日本のダートは、降水量が多い関係で排水に優れる砂の様なものが使用されているのです。日本で泥質のダートを使用すると、馬場が不安定になりすぎて、すぐに不良馬場になってしまうからです。

日本のダートで使用される砂は、以下の様な厳しい基準が設定されています。

  • 砂の粒は最大で2ミリ以下で、形が丸いもの
  • シルト分が1%以下のもの
  • 砂にある程度の重さがあること

砂の粒の大きさと形が丸いものと指定されているのは、前を走っている馬が蹴り上げた砂が後ろを走っている馬や騎手に当たって傷つける事を防ぐ為です。

シルト分とは、0.075ミリ以下の砂の事で、このような非常に細かい砂が多すぎた場合に埃が立ちやすくなってしまったり、雨が降るとすぐにぬかるんだ馬場になってしまいます。

だからこのシルト分は1%でないとダメなのです。

さらに砂の重さについてですが、砂が軽すぎると風が吹いて飛ばされたり、雨が降ったりすると簡単に流されてしまう事を防ぐ為に在る程度の重さが必要とされています。

これらの条件を満たす砂が国内でも非常に限られていて、現在では青森県の六ヶ所村にある砂を使用しています。JRA全10会場の全てでこの砂が使用されているのです。

ダートコースの路盤

ダートコースは大きく分けて3つの層に分かれています。一番上の表層、その下の上層路盤、一番下の下層路盤の3つです。

一番上の表層は別名「クッション砂」ともいわれています。このクッション砂は競走馬が脚を付いた時にクッションの役割を果たし、衝撃を和らげます。

このクッション層は、JRA全10会場で9センチの厚さで統一されています。2009年以前は6センチだったのですが、競走馬の故障率の低下を考えて2009年以降は9センチに統一されたのです。

クッション砂の下の上層路盤には、山砂や真砂土を締め固めた層が20センチから30センチ程敷かれています。芝馬場の上層路盤よりも固いのが特徴です。

競走馬の脚の衝撃はクッション砂で十分に和らげる事が出来ているため、この上層路盤で馬の蹄をしっかりと受け止めて推進力につなげる役割を果たしています。

一番下の下層路盤は砕いた石などが敷かれています。下層路盤は、上層路盤が受ける荷重のエネルギーを分散させる役割を果たしています。

ダートの馬場状態によるタイムの違い

芝の馬場の場合、一般的には良馬場が一番タイムが出やすいといわれています。芝コースは水分を含めば含むほど時計が掛かるのが特徴ですが、ダートは逆のパターンになるのが特徴です。

ダートの場合は、水分の含有量が多ければ多いほど時計が早くなるのです。海水浴なのでビーチに遊びに行くと分かりますが、パサパサに乾いた砂浜で全力で走ってもなかなか早く走れません。

しかし、波打ち際の濡れている砂浜を走るととても走りやすくて、タイムも早く走れます。競馬におけるダートの馬場も同様で、乾いているダートよりも湿っているダートの方がタイムが早くなるのです。

しかし例外もあります。それは重馬場よりもさらに水分を含んだ状態の「不良馬場」になった時です。不良馬場とは、コースのあちこちに水たまりが出来ている状態といえば分かりやすいでしょう。

このようにあまりにも水が多い場合は逆に走りにくく、タイムが遅くなる傾向があります。

ダートでは先行・逃げ馬が有利

ダートレースでは、芝のレースよりも前で競馬する馬の方が有利と言われています。実際の統計データを見れば明らかですが、芝のレースよりもダートの方が逃げ馬や先行馬の勝率、連対率、複勝率全てで上回っています。

芝レースの脚質別成績

上のデータは2015年の1年間のJRAの全ての芝レースの脚質別成績表です。逃げ馬の勝率は13%、先行馬の勝率は11.2%という結果になっています。

次に下のデータをご覧下さい。これは2015年のJRAの全てのダートレースの脚質別成績表です。逃げ馬の勝率は20%超え、先行馬の勝率も13.8%と芝のレースよりも高いです。

ダートレースの脚質別成績

もし、ダートレースの馬券を買う場合は、脚質をしっかり分析する事が重要です。人気薄でも先行馬や逃げ馬が穴をあける事も芝のレースよりも高い確率で起こります。

さらに馬場状態が一番悪い「不良馬場」になった場合は、余計に前にいる馬が有利になります。

下のデータは、ダートの不良馬場限定の脚質別成績表です。逃げ馬や先行馬がさらに有利な数字になっています。

ダートの不良馬場における脚質別成績表

このようにダートは前にいる馬がとても有利な馬場です。ダートレースを予想する時は必ず念頭に入れながら予想しましょう。



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